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ムスリム女性の助産所開設事業

特定非営利活動法人 ビラーンの医療と自立を支える会

対象地域

フィリピン:ジェネラルサントス市バランガイ・ファティマ

背景

 事業対象地のジェネラルサントス市(ミンダナオ島南部)は、文化的少数派のムスリムやルーマドの人口が2割を占めており、彼らは貧困や医療機関が遠い地域に住んでいることから、医療の恩恵を受ける機会が極端に少ない。また、妊娠・出産に際しては男性医師・看護師を敬遠することや、伝統や慣習を重視する傾向から、自宅出産が7割を超え(市平均は1割程度)、妊産婦死亡率・新生児死亡率も市平均より高い。

 実施団体は、2002年以降、本事業のカウンターパートでもある現地NGOと医療・保健分野の共同事業に取り組んできた。現在、8地域でヘルス組合が設立され、妊婦健診や栄養指導を含む巡回診療が実施されている。

 本事業では助産所を開設し、この8地域のヘルスボランティアを介して、辺境を含む周辺地域のムスリム・ルーマドの妊産婦(年間30人を予定)に事前研修・出産介助の機会を提供し、出産時死亡率ゼロを目指す。出産以外の家族計画、妊産婦研修を含めた裨益者はのべ100人を予定する。

目的

1.助産所での出産介助、産後指導で、ムスリム及びルーマド女性の出産における死亡や重篤な障害事例を減らす。
2.助産所を拠点とした妊婦研修を通じて、より多くの妊婦の安全な出産を保障し、新生児の生存率向上に寄与する。
3.助産所での妊婦研修、出産介助の実体験を通じて、地域保健ボランティアの知識、技能向上を図り、助産所へのアクセスが困難な地域の妊産婦など間接受益者を増やす。
4.助産所開設時に、保健省の認可、フィルヘルス適用助産所の認定を受けて、助産所の安定的運営を実現を図り、運営経費充当分(患者1件当たり9500ペソ収入の70%)を除いた30%をPIHSの自主財源に充当し、2002年以来継続した当団体による資金面での支援は5年以内に終了する。


事業内容

1.助産所の建設と開設準備(備品・医療器具・医薬品の購入)
2.保健所・フィルヘルスに対する保険適用助産所開設手続き
3.妊産婦の受入れ、出産介助(2017年7月〜)
4.妊産婦、母親を対象とした研修実施
5.各地区保健ボランティアの周産期医療実地研修
6.各地区保健ボランティアの中央研修の実施
7.実施団体によるモニタリング、報告