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ベトナムにおける子どもたちの虫歯予防のための歯みがき指導

特定非営利活動法人 ベトナム子ども基金

対象地域

ベトナム:全域

背景

 2011年のベトナム中央歯科口腔病院の調査によると、ベトナムでは人口の90%以上が虫歯や歯に関する病気にかかっており、35〜44歳では98%に達する。6〜8歳の虫歯の割合は85%(1人あたり6.5本の虫歯)で、年齢に比例して虫歯の割合は増える(12歳以上:50%、18歳以上:60%、35歳以上:70%、45歳以上:90%以上、1人あたり8.43本)。世界保健機関(WHO)は、原因として以下を挙げている。
 @虫歯になりやすい精製糖を含んだ食品摂取量の増加
 A歯みがき等の口腔衛生の習慣が普及していない
 Bベトナムの生活用水はフッ素濃度が低い
 C歯科医師は都市部に集中しており農村部では歯科治療・予防が困難である 等
  破傷風等の予防接種が行き届いていない地方での虫歯による虫歯菌の感染は、内臓や心臓への重篤な影響がある。また、もろくなった歯が折れたり、無理やり抜歯したりして傷ができると、口腔内の雑菌に感染し、死に至ることもある。
 本事業では、学校教育の場で、子どもの頃から虫歯予防のための正しい歯みがき指導を行い、口腔衛生に関する知識を啓蒙することによって、単なる虫歯予防に限らず、口の中を清潔にすることで生涯にわたって全身を守ることを目指す。
 実施団体は、1995年の設立以来、ベトナム国内で奨学金の支給や学校建設等の活動を行ってきた。幼少期より子どもが健康な歯を保つことで、安心して勉学にいそしんでもらいたいという目的で、本事業を立案した。なお、本事業は、実施団体の現地カウンターパートである「青葉奨学会」里親会員で、開発途上国での歯みがき指導の実績のあるホーチミン市の日本人歯科医師の提案、指導、協力を通じて、実施する。

目的

 ベトナムの子どもが正しい歯みがきの習慣を学校教育の場で身につけることによって、虫歯のない衛生的で健康な学校生活を送り、さらにその生涯にわたって歯の健康、ひいては虫歯による病気のない生活を送れること。また、健康な歯を保つことにより、実施団体からの奨学金を活用して勉学に安心していそしむこと。

実施した活動

@小学校・幼稚園での指導訪問(対象4校)
   小学生400人、幼稚園児120人に対して、生徒・園児の虫歯検診・治療、歯みがき指導、人形劇による歯みがきの啓蒙、歯ブラシの配布を実施した。

A各校の再訪問によるフォローアップ
   指導訪問後に、同じ学校を再度訪問して、残りの児童への検診・指導を行うとともに、教師への啓蒙も行った。

B水飲み場の設置
   2校に、昼食後の歯みがきとうがいのための水飲み場を設置した。