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バングラデシュにおける教師育成プログラム

特定非営利活動法人ESAアジア教育支援の会

対象地域

バングラデシュ:シレット管区 カラグール小学校、ムングラ小学校、ゴワバリ小学校

背景

 対象地域のシレット管区には、19世紀後半にイギリスによって作られた紅茶農園が広がっており、現在もその中に村が点在している。紅茶農園の労働者は160年ほど前、このプランテーションを開拓するためにネパールやインドの山から連れて来られた貧しい少数民族の末裔である。紅茶農園の労働条件は過酷であり、家族の中で母親しか茶摘をすることは許されておらず、1日中働いても50円程度の収入で、十分な食事をとることができない。学校や病院などの公共施設は、イギリス統治時代、建設が約束されていたものの、実現しなかった。標準ベンガル語を話すこともままならないため、村を出て仕事を得ることは難しく、その村で生涯、生活する以外に道はない。
 実施団体は、10年程前からこの紅茶農園にある3つの村の子どものために小学校を建設し、教育支援活動を開始した。今では他の村からも学校に通う子どもが増えてきた。
 しかし一昨年、バングラデシュで初めての小学校卒業試験(ショマポニ)が実施され、5年生全員が及第点をとることができなかった。教師は村出身の若者で、中学卒業資格を持つが、きちんとした教育を受けた経験がないため、教え方、生徒への接し方、授業の進め方など正しい教授法を習ったことがない。そこで、今後、学校が自立していくためには教師の質の向上が学校運営上、急務であり、本事業においては「教師トレーニングプログラム」を実施する。

*バングラデシュでは小学校は5年制で、卒業試験(ショマポニ、毎年11月に実施)に合格した者のみ中学に進学できる。(2011年12月末現在) 

目的

@授業の進め方や教え方を専門家から直接指導を受けることで、教師一人ひとりの教員
   としての質を向上させ、教育の機会を与えられた子どもの可能性をさらに高める。
A将来的な各学校の自立運営に向けて、今後のトレーニングニーズを調査することで、
   本教師育成プロジェクトの方向性を明らかにする。

実施した活動

対象地の小学校3校の教師9名に対し、授業の運営指導、算数指導、英語指導を行った。